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自律神経と体温調節について【続編パートⅡ】

みなさんこんにちは!前回の『自律神経と体温調節について』のコラムに続き、
今回も鍼職人Kの誰でもわかる身体の話しは自律神経と体温調節の続編としてお話しを致します。


自律神経と体温調節


【目次】
・血行促進と交感神経の関係について
・血行促進と副交感神経の関係について
・なぜ体温は約37℃前後が良いのか?
・35℃~42℃
・まとめ

血行促進と交感神経の関係について

前回コラムの終わりは、代謝や生命を維持する為の体温関連・そして『なぜ血行促進には交感神経が重要か!?』でした。
今回は最初に血行促進のお話しからです。

先ず我々の血管ですが、肉眼で見えない毛細血管も含め約10万kmもあり、血管の長さは赤道付近をだいたい2周半するくらい長いと云われています。
その血管を流れる血流の調節には、血管のうちの細い動脈に分布する※“交感神経”が重要な役割を担当しています。

血行を悪くするのは交感神経が血管を収縮させて細くするからですが、実は逆に血行を促進するのにも交感神経の働きが大切です。
では、活動時のアクセル的役割であるこの交感神経がどうして血行促進につながるのでしょうか・・・

交感神経は亢進すると身体は興奮状態になり、筋肉にも力が入ります。
万が一の怪我に備えて余分な出血を防ぐため、血管も収縮します。
また、心拍数や血管の圧も上がり血圧も上昇します。

交感神経は亢進すると、心拍数や血管の圧・血圧が上昇し、身体は興奮状態になり筋肉にも力が入ります。
また、万が一の怪我に備えて余分な出血を防ぐため、血管も収縮します。
いわゆる臨戦態勢ってやつです。

血行促進と副交感神経の関係について

血行促進と副交感神経の関係心拍数や血管の圧・血圧が上昇した臨戦態勢(興奮状態)を沈めるにはどうしたらよいでしょう。

自律神経機能で言えばここでの副交感神経の役割は、心拍数を下げる事です。
副交感神経活動が高まることで身体をリラックスへと導きます。

しかし、血管に着目すると、血管には一般に交感神経しか分布していません。
このままではまだ血管が収縮したままとなり、血圧もまだ下がりにくい状態です。

ここで「交感神経を緩める」とどうでしょう?
亢進状態にあって血管を収縮させていた交感神経の活動を落ち着かせれば、血管は拡がるわけです。

日常生活で交感神経の活動を落ち着かるには、呼吸時に「吐くこと」に意識をおき、ゆっくりと行動すること、余裕を持って行動することです。
また大の字になって10分くらいヨコになるだけでも良いでしょう。

凄くわかりやすいイメージとしては、
交感神経が「アクセル」的役割だけに、これを離すと「エンジンブレーキ」がかかり減速できる感じとでも言いましょうか・・・

これがごく簡単に説明する血行促進の仕組みです。

なぜ体温は約37℃前後が良いのか?

そもそも体温(からだ内部の温度、深部体温)は、なぜ約37℃前後が良いのか?
と言われていますが、それは身体の「代謝」にいちばん適しているからです。

代謝とは、三大栄養素の糖質・脂質・タンパク質をはじめ様々な栄養素からエネルギー代謝などの物質を分解・合成をする化学反応の事です。
ちなみに予断ですが、1gあたり糖質から約4kcal、脂質から約9kcal、タンパク質は約4kcalのエネルギーになります。※ダイエットの参考にどうぞ!

では、体温が37℃以上に上がるとどうなるでしょうか?

①風邪やインフルエンザによる場合
私たちが風邪やインフルエンザ等になると熱は上がりますが、それは皆さんもご存じのとおり身体がウイルスや細菌を退治しようとしている反応です。
発熱を感じたときに『熱がある!』とか『平熱だ!』とか『やる気をなくして体温を計らない!』とか色々な方がいると思いますが、発熱は人間に備わった必要なメカニズムです。

風邪 ➁熱中症の場合
本来、不必要で体温が高い状態(高体温)と云えば、毎年必ずニュース等で見る「熱中症」ですが、
真夏の炎天下の中で行動をしているうちに発汗が追い付かず、体温の上昇と放熱のバランスが崩れてしまった状態で、脱水症状などが起きてきます。

熱中症 ③体温が40℃以上になる場合
体温が40℃以上になると意識障害が発生し非常に危険な状態です。
最悪生命を落としてしまいます。
(昔は運動時の水分補給はいけないなんて本当にバカげた事が常識だったのですからゾッとしますね)
こうなったら身体を冷やすしかありません。

日光を避け、首回りや腋の下、鼠径部(太い動脈部)などを中心に冷やし、同時にスポーツドリンクなど少量の塩分が入った物で水分補給です。
それで回復しない場合や応答が不明瞭、意識障害がある場合にはすぐ119番をしてください。

35℃~42℃

ちょっとここで一休み。
皆さん思い出してみてください。
昔の体温計は水銀計でしたよね!?(電子体温計しか知らない方は先輩達に聞いてね)
あれ、下は35℃上は42℃まででしたがそれはなぜでしょう?

それは人間は核心温度が34℃以下になると意識を失いやすくなり、更に30℃以下になると心臓に影響が出始めやがて死に至ります。
逆に、核心温度が43℃以上になると身体のタンパク質(細胞など)変成が起こりこちらも死に至ります。
つまり、私たちの体温は「35℃~42℃」の範囲でなければ命の危機に瀕するからなのです。

私たちの身体は、パートⅠでもお話ししたように「熱産生と放熱のバランス」にて体温調節を行っています。
夏に食欲がなくなりさっぱりした物が欲しくなるのも、身体が高カロリーを摂取して余分に熱産生しないための生体反応です。

まとめ

我々人間は自律神経機能などの働きにより、暑い時でも寒い時でも生きていく事ができるのです。
人間の身体って素晴らしいですね!
この自律神経がなければ我々は生きては行けないのです。

これから、少しずつ暑くなる日が増えてきます。
しっかり身体のケアをしながら且、きちんとした水分補給と規則正しい食生活をして夏を快適に過ごしていきましょう!

水分補給
※副交感神経支配血管・・・唇や小鼻、前額部(眼の周り)、陰茎部などは副交感神経により血管が拡張します。
参考文献: 中外医学社 やさしい自律神経生理学

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