自律神経コラム

PMSは自律神経と関係している?

生理前になると頭痛や腹痛、イライラなど、
様々なつらい症状が襲ってくるPMS。

「この症状、どうにかならないかな...」
「できればお薬に頼りたくないな...」

悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、お薬を使わず身体の状態を良くすることで、
つらいPMSを乗り切る方法についてお話していきます。


PMSは自律神経と関係している
 
【目次】
・PMSとはなにか?
・PMSと自律神経は関係しているの?
・PMSはこうして乗り切ろう!

1. PMSとはなにか?

PMSとは「月経前症候群」ともいわれ、月経前1週間前頃から表れる精神的・身体的な症状で、経が始まると次第に消失していきます。


このPMSですが、東洋ではなんと世界最古の臨床医学書である「傷寒論 しょうかんろん(紀元3世紀)」に既に記載されていると言われていますから、もう長い間女性はこの症状と戦ってきたのでしょう。


普段は穏やかでも、生理前になるとイライラしてつい家族やパートナーに辛くあたったり、酷い時には言い合い衝突にまで至ってしまう...


または普段は何気ない一言でも、生理前になると必要以上に落ち込んでしまい泣けてきてしまうなど感情のコントロールが困難になってしまう...


といったメンタル的な症状から、下痢・便秘・頭痛・乳房の張りなどの身体的な症状まで様々です。
また、食欲がなくなったり、逆に食べ過ぎてしまったり、あるいはフワフワとしためまいを感じたりする方もいます。


いつもと違う自分に戸惑う方も多いと思いますが、実は日本では約70~80%の女性が月経前に何らかの症状を感じているといわれ、さらに5%ほどの方は生活に支障を来たしているとされています。

多くの方が同じような症状でつらい思いをしているのですね。


PMSがなぜ起きるのか、その原因はハッキリしていないのですが、一説ではホルモンの変動が関わっているといわれています。
女性は、排卵から月経までの間に「エストロゲン」と「プロゲステロン」という女性ホルモンがたくさん分泌されます。

そして、月経が近づくにつれてこれらの女性ホルモンが急激に減少していくのですが、この大きな変化が脳内のホルモンや神経伝達物質に異常をきたし、PMSが引き起こされると考えられています。


しかも、PMSはホルモンだけなくストレスなどにも影響を受けるとされていて、日常生活の中にある様々な要因から引き起こされる非常に厄介なものなのです。


pmsとは

2. PMSと自律神経は関係しているの?

女性ホルモンが大きく関係しているといわれるPMSですが、自律神経とも関係していると考えられます。

女性ホルモンの中枢と自律神経の中枢は、いわゆるお隣同士、一階と二階の住人の様なものなので、女性ホルモンの変動が大きい時期には自律神経も変調をきたしやすいのです。


また、黄体期後半になると自律神経のひとつである交感神経が優位な状態になると言われています。
すると、血流がどんどん悪くなり、女性の天敵である「冷え」や「むくみ」が出やすくなってしまうのです。


特に、月経関連でトラブルを抱えている方は腰回りや下半身が冷えやすい傾向があるので、腰痛や足のむくみに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。


このような症状を緩和させるには、交感神経を落ち着かせると同時に、もうひとつの自律神経である副交感神経をやや優位にして、自律神経のバランスを整えてあげる必要があります。


自律神経のバランスが整うと心身ともにリラックスすることができるようになり、血流も良くなっていくので、結果的にPMSの緩和が期待できるのです。



自律神経とpms

3. PMSはこうして乗り切ろう!

PMSを軽くするには、「リラックスすること」と「血流を良くすること」が大切です。

ここからは、日常に取り入れやすい効果的な方法をいくつかご紹介しますので、ぜひ試してみてくださいね。


まず、お腹や腰回りを温めるように意識しましょう。
お腹には太い血管である大動脈が走っていますので、
お腹を温めることで温かい血液が全身をめぐり、効率的に体全体を温めることができます。


おすすめは「腹巻き」!


最近では安くてオシャレなデザインの腹巻きもたくさん売っているので、お気に入りを見つけてぜひ愛用してくださいね。

次に、食事にもPMSに効果的な食品を取り入れてみましょう。

PMSに良いとされている食品は、イライラを和らげるレバー・ナッツ類・海藻など、あるいは女性ホルモンに似た働きをしてくれるイソフラボンが入った豆腐・納豆・豆乳などが挙げられます。


一方で、刺激になってしまうチョコレートやケーキ、カフェインが入ったコーヒーなどはできるだけ避けた方が良さそうです。
また「GABA」は余計な交感神経の高ぶりを抑えてくれる働きがありますのです、"キムチ"などは発酵食品でもあり、私はおススメしております!


さらに、ヨガやウォーキングなど、適度な運動をするのもおすすめです。
気分転換になってストレスも発散できますし、冷えを防ぎ血行も良くなります。

ただ、「しんどい時期は運動したくない...」という方も多いでしょうそんな時にこそ、鍼灸治療を!

吉祥寺の安眠道鍼療院では自律神経に直接働きかけて、じっくりとバランスを整えていきます。

特に月経生理関連でお悩みの方々には腰回りへの「お灸」がとても好評を頂いております。じんわりと芯まで温め、自律神経が整うことで血行も良くなっていきますし、交感神経の過緊張が抑えられイライラなども解消されていきます。


PMSの時期は、無性に眠くなったり、つい食べ過ぎてしまったりするものです。
自分でコントロールできず苦しい気持ちになるかもしれませんが、これらは身体からのサインであって、しばらくすれば必ず落ち着いてきます。


最も大切な事は「身体の声に耳を傾ける」事です。
PMSの時期は、自分を少しだけ甘やかしてあげても良いかもしれませんよ。
無理をしない事により「心身のゆとり」が出て来るのですからね!

pms解消
参考資料:公益社団法人日本産科婦人科学会 
webサイト
日本女性心身医学会雑誌 Vo1.12,No.3,

プロフィール

東京吉祥寺の自律神経専門の鍼灸院
鍼職人 サトウ コウキ

不眠をはじめ、肩こりや腰痛、背中の痛み、眼精疲労、ダイエット、生理痛・PMS、パニック障害などの自律神経のトラブルは一度お問い合わせください。
当院では施術のみならず、ご自分で出来る簡単なセルフケアや生活習慣の改善などを含め、ご相談にものっております。
皆さまにより良くなって頂けるよう最大限サポートさせて頂きます。

資格・所属団体

厚生労働省認可 国家資格
はり師 第136568号 / きゅう師 第136387号
多摩府中保健所届出済治療院
公益社団法人 全日本鍼灸学会 所属

安眠道鍼療院

所在地 東京都武蔵野市吉祥寺南町2-25-12ピネスプラザ 301号室
※JR中央線総武線、京王井の頭線吉祥寺駅から徒歩約5分
TEL 0422-90-1513
営業時間 10:00~17:00 / 完全予約制 / 土・日祝診療中
休診日 水曜日・木曜日

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