HOME > 自律神経 コラム > 自律神経 > 自律神経と頭痛

自律神経 コラム

< 冬は自律神経が乱れやすい?  |  一覧へ戻る  |  自律神経と飲酒の関係について >

自律神経と頭痛

ふとした瞬間に襲ってくる頭痛。
ジンジン…ズキズキ…。
頭痛持ちといわれる人も多いなか、「薬以外にも何か対策はないのかな…」
とお悩みの方も多いのではないでしょうか!?

今回は、自律神経の調整を得意とする鍼灸のプロが、
頭痛と自律神経の関係や頭痛の予防法について解説していこうと思います。

自律神経と頭痛
【目次】
1. 多くの人を悩ませる「片頭痛」と「緊張性頭痛」
2. 自律神経失調症からの頭痛
3. 頭痛への対処法
4. さいごに

1. 多くの人を悩ませる「片頭痛」と「緊張性頭痛」

ひとくちに頭痛といっても原因によっていくつかに分けられ、片頭痛などの一次性頭痛(慢性頭痛)のほか、外傷・感染症などで起こる二次性頭痛(症候性頭痛)といったものがあります。
このうち今回は、多くの方の悩みのタネにもなっている一次性頭痛(慢性頭痛)である「片頭痛」と「緊張性頭痛」についてみていきましょう。



片頭痛

頭の片側、または両側がズキズキと脈打つように痛むのが特徴。
頭痛が起こる前兆として、目の前にチカチカした光が見えることがあります。
歩いたり体を動かしたりすると悪化する頭痛で、ひどいときは吐き気や嘔吐が伴います。

⇒対処法
血管が拡張して起こる頭痛なので、血管を広げてしまわないように、体を動かさず安静にしましょう。
また、こめかみの辺りを冷やすのも効果的です。
さらに音や光に敏感になることもあるため、明るい照明を避けるなど刺激を与えないことも大切です。




緊張性頭痛

頭全体が絞めつけられるように痛むのが特徴。
片頭痛のような脈打つ痛みとは異なり、一定の痛みが長い時間続きます。
頭皮を軽くマッサージしたりストレッチしたりするなど、体を動かすと軽くなることがあります。

⇒対処法
血管が収縮して筋肉が凝ることで起こる頭痛なので、血行を良くするよう心がけましょう。
首や肩まわりを中心に体全体を温めて緊張をほぐすことが大切です。
長時間にわたって同じ姿勢でいることを避け、定期的に立ったり座ったりを意識してください。


そして、この季節はなんと言っても「入浴」です。忙しくて、シャワーのみという方々も、極力湯船につかる時間を見つけてください。お気に入りの入浴剤など入れたりして、リラックスできるように工夫してみましょう。
 

自律神経リラックス

2. 自律神経失調症からの頭痛

当院には、他の機関やクリニックから「自律神経系が問題のようだと言われた」とか、「自律神経失調症だと診断された」という方が多く訪れます。
そしてその方々の共通点は、みなさん「頭痛」を訴えていること。

では、なぜそのようなことが起こるのでしょうか。

自律神経は「自ら律する」神経なので、意識的に鼓動を早めたり、お腹の中を動かしたり、血圧の上げ下げしたりすることができないことからもわかるように、私たちが意識的に動かすことができない神経です。
この自律神経には「交感神経」と「副交感神経」とがあり、血管を支配しているのは主に「交感神経」。
血管の収縮・拡張はこれら自律神経の絶妙なバランスによって保たれているもので、このバランスが崩れると血流にも大きな影響を与えてしまうのです。


ここで、片頭痛と鍼治療に関する研究について見てみましょう。
(出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/ans/56/2/56_59/_pdf/-char/ja

研究では、片頭痛患者の側頭筋・咬筋・僧帽筋などのツボに10分ほど鍼を置き、治療前後の視床下部の血流を測定しました。
この視床下部というのは自律神経の働きを司る脳の部位で、同研究において、片頭痛の発作が起きている時は視床下部を中心した脳内血流が低下していることがわかりました。

しかし鍼治療の直後に測定すると、視床下部の血流が増加して効果が持続したという結果が得られました。

つまり、鍼治療により脳内の血流が改善して、片頭痛の改善につながったというわけです。



鍼治療

3. 頭痛への対処法

このように頭痛と自律神経は深く関係していることはわかりましたが、とにかく頭痛の不快感には襲われたくないもの。そこでここからは、日常で取り入れやすい頭痛の予防方法についてご紹介していきます。



① 頭痛予防に良い食べ物を摂る

片頭痛を予防するのに良いとされているのが、マグネシウムやビタミンB2。
これらが豊富に含まれている「ほうれん草・アーモンド・サバ・サーモン・大豆・豆腐・ひじき・ワカメ」といったものを、意識して食事に取り入れるのがおすすめです。

食事で摂るのが難しいときは、サプリメントで取り入れても効果が期待できますよ。
ちなみに、「こめかみに梅干しを貼ると頭痛に効く」という話を聞いたことがありますか?小さい頃におばあちゃんに言われた方も多いのではないでしょうか。

実はこれは気休めでなく、梅干しの香り成分であるベンズアルデヒドに痛み和らげる効果があることが医学的にわかっています。
梅干しの香りを嗅ぐだけでも効果があるようなので、もし頭が痛くてつらい時は試してみてくださいね。




② 頭痛カレンダー

頭痛の症状は個人ごとに異なり、日によっても痛み方が全然ちがうことがあります。
そのため、「頭痛が起きた日付・時間帯・痛み方・吐き気などの痛み以外の症状」などをメモしておくと対策がとりやすくなっておすすめです。

例えば、夕方に片頭痛がよく起きるとか、生理前に頭痛が頻繁に起こる…といった傾向を掴むことができ、スケジュールの調整や服薬の準備に役立ちますし、病院に行った際も症状を正確に伝えることができるようになりますよ。


4. さいごに

頭痛で当院を訪れる初診の方を拝見すると、ほぼ全員が「首・肩」がガチガチ。
おそらく皆さん、長時間のPC・スマホによる結果ではないかと考えられます。

今回お話したように、片頭痛も緊張性頭痛も、その多くは血管・血行の問題であり、血管を支配しているのは自律神経機能です。

そしてまた、自律神経はストレスに弱いもの。ということは、ストレスを多く感じる現代社会においては、自律神経のバランスを整えるのは必須であり、最優先と言っても過言では無いのではないでしょうか。



鍼治療と頭痛
【参考】
一般社団法人日本頭痛学会
http://www.jhsnet.org/information/guideline/4.htm
「頭痛における自律神経機能」荒木信夫氏
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ans/56/2/56_59/_pdf/-char/ja

カテゴリ:

< 冬は自律神経が乱れやすい?  |  一覧へ戻る  |  自律神経と飲酒の関係について >

同じカテゴリの記事

自律神経と飲酒の関係について

今年も師走を迎え、楽しい忘年会シーズンがやってまいりました。
「今日は飲みすぎないぞ!」と心に決めても、楽しさのあまりつい飲みすぎてしまい、
翌日に激しく後悔する…なんて日も多くなる季節です。

そこで今回は、飲酒が体や自律神経に与える影響や、
体への負担を少なくして楽しくお酒を飲む方法についてお話していきます。


【目次】
1.適量のお酒で病気リスクが減る?
2.適量のお酒とは?
3.飲酒をすると自律神経はどうなるのか
4.楽しくお酒を飲むために!
5.さいごに

自律神経と飲酒の関係についての続きを読む

冬は自律神経が乱れやすい?

日を追うごとに気温が下がり、
風邪をひいたマスク姿の人が増えてくるこの季節。

冬は体調を崩しやすいものですが、
敵は必ずしもウイルス等だけではありません。

「風邪ではないはずなのに、なんだかだるい…」というときは、
自律神経が乱れているのかもしれません!

そこで今回は、自律神経の調整を得意とする鍼灸のプロが、
季節の変わり目によくある不調について解説していきます。

冬は自律神経が乱れやすい?

【目次】
1.冬の体調不良は自律神経が原因?
2.冬に自律神経が乱れやすいのはなぜ?
3.冬の不調を吹き飛ばそう!
4.さいごに

冬は自律神経が乱れやすい?の続きを読む

不眠症に鍼灸院が効果的な理由について

日中の忙しさから解放されて、いざゆっくり寝ようと思ったのに
「なんだか頭が冴えて眠れない…!」なんて経験はありませんか?

そんな夜もたまにはあるものですが、
これが頻繁に起こって日中に支障を来たすようになったら…。
かといって「不眠のお薬って依存性がありそう…」
と抵抗を感じている方も多いと思います。

そこで今回は、不眠症の改善に鍼灸院がお役に立てる理由について
お話ししていきます。


 
不眠と鍼灸


【目次】
1.不眠症とは?
2.不眠症に鍼灸は効果的なの?
3.安眠道鍼療院での症例
4.さいごに


不眠症に鍼灸院が効果的な理由についての続きを読む

秋バテと自律神経の関係について

やっと涼しくなってきたというのに、
「なんだか食欲が出ない」「身体が重だるい…」など、
なんとなく体調が優れないなんて感じていませんか?

真夏の暑い時期なら夏バテを疑うところですが、
涼しくなってきたのにおかしいな? と思いますよね。

実はそれ、「秋バテ」かもしれませんよ!

今回のコラムは、涼しくなってからみられる
「秋バテ」の原因や対策についてご紹介していきます。



秋バテと自律神経




【目次】
1.秋バテとは!?
2.秋バテが起こる原因
3.秋バテ対策
4.さいごに

秋バテと自律神経の関係についての続きを読む

鍼灸院で使われている鍼について

テレビなどでよく見かける鍼治療。
「あんなに鍼を刺して痛くないの…?」
と疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、鍼灸院で使われている鍼について、
その太さや材質など詳しくご紹介していきます。

鍼の一本一本には痛みの軽減や衛生面といった点で様々な工夫がされているので、
「鍼に挑戦してみたいけど少し不安…」という方は
ぜひ参考にしてみてくださいね。


 

鍼灸院で使われている鍼

【目次】
1.鍼の種類って?
2.鍼には痛みを抑える工夫がたくさん
3.さいごに

鍼灸院で使われている鍼についての続きを読む