自律神経コラム

外出自粛明けの自律神経とトラブルの関係について

“緊急事態宣言発令”今現在これを書いている時も、緊急事態宣言“延長”されたばかりです。
「出したり」「引っ込めたり」いったい何度同じ事をするのか!?
と思っているのは決して私だけでは無いはずでは無いでしょうか?

そこで今回は、外出自粛・自粛明けのトラブルについて少し書いて見ました。



【目次】
・外出自粛での起りうる症状
・自粛明けの注意点は!?
・最後に

外出自粛での起りうる症状は?

①不眠気味
当院で最も多いお問い合わせに「不眠」があります。
ある時突然「眠れない!!」と思ってしまうと、どんどんその思考に引っ張れて、脳が興奮し覚醒してしまい、更に焦り、ますます興奮して今度は動悸もして来たりして、身体に異変が起きているのでは無いかと不安になり、それがストレスとなって更に眠れなくなると言う悪循環。

そんなお悩みを持ってご相談に来られる30~40代の方が最近とても増えました。

そこで!当“安眠”道鍼療院の代表である私がごく簡単に何故そうなるのかを解説していきます。


不眠解消に向けてアドバイス
これは私がいつも初診の方々にお話しているのをそのまま書いていきます。

まず、眠りに変化が出るのは当然!?なのです。
こういったお悩みを持つ方々は、主に「テレワーク」での仕事の方が多く見受けられます。

ここで考えて見てください。
そんな方々が何よりも変わったのは、“圧倒的な活動量の減少”つまり「肉体的疲労」。

通勤中は意外と歩き、階段も上り下りして身体はそれなりに使っていたはず。それに加えて運動不足だからといって、ジムに通って筋トレをしたり、クラスに出て有酸素運動に勤しんだり、ピラティスやヨガをやってみたりそんな生活をされていた方も多いでしょう。

しかし、最近では全くジムも通っておらず、外に出るのも何となく気が引けるが、とりあえず歩くかと散歩などをしてみる。
が!それだけではやはり活動量は少ないのです。

ですから、眠くならない時もありますでしょう。
そこをどのようにして気分を切り替えるか!?がポイントなのです。

「あれ!?眠れないな」と思ったら「そうだよな...今日は身体そんなに動かして無いし、あまり疲れて無いしな」と思えば理由が分かり、落ち着けるのです。

理由・仕組みが分からないから“焦る”のです。

“眠れない!?”→“焦る”→“交感神経が優位に!”→“脳が覚醒する&動悸がする”→“更に動悸がする!”という悪循環になるのですね。
この動悸の仕組みは、“交感神経の緊張”で起こるものです。

意味も無く動悸がすると一般の方々は、まず不安になりますよね?ここで言う動悸は「眠れない焦り」による「交感神経」の緊張が殆どの理由ですので、そんなに気にする事は無いと思われます。
※脈が飛んだり、血圧に異常がある、脈のリズムが不規則、運動で悪化する、突然早い動悸が始まる等の症状は重大な問題が隠れている可能性がありますので専門医の診察を受けてください。


不眠解消の対策について
お勧めは、一日30分程度の運動!早歩きでも良いですし体操でもいいです。
ジムが再開したら、水泳なども肩こり解消になりますし良いでしょう。

外にきちんと出てお日様の光をしっかりと浴て欲しいのです。
この理由は日光を浴びる事による“セロトニン”生成を促すためです。
更にここからがポイント!セロトニンは夕方以降には
“メラトニン”という「睡眠ホルモン」に変わります。
だから日中はたくさん日の光を浴びる事を勧められるのです!


➁肩の問題激増中!
先の様に、通勤が無くなった分PCに向かう時間が増えたと皆さん口々に言っています。と、言う事は同じ姿勢でモニターを見る時間も増えたと言う事。
首肩のコリや張り、そして“ある一定の動きをすると肩が痛い”と云う症状。一般の方は「先生!肩が痛いのですが五十肩ですか!?」と言われます。

五十肩の正式名称は“肩関節周囲炎”と言います。
そして、当院で肩が痛いと言っている人は大抵は“腕”の上部の痛みなのです。
そもそも、所謂“五十肩”で肩の関節内に炎症が起きている。或いは関節唇に異常がある場合は、鍼治療よりも専門の医師に一度検査して貰った方が良い場合が多いです。
ここのポイントは“肩専門”の整形外科医に診察して貰うのがベストです。整形にも、膝や腰、手、首など専門性がありますのでそれを必ずチェックする事をお勧めします。
その他、腕を含む肩回りの“筋肉”が原因での痛みは私達鍼灸師の出番です!

同じ姿勢でPC作業をやる事により、“肩甲骨”の動きが制限される為、肩回りの筋肉の血行がわるくなり、所謂“コリ”になる訳ですね。


肩こりの予防法について
予防法はズバリ“肩甲骨を動かす”事です!
手の人差し指から小指まで4本を右なら右同じ方の肩と鎖骨の境に置き(反対も同様)“肘で円を書く”様に大きくゆっくり5回程回しましょう、次に反対回しも5回程で終わり。
疲れてきたら少し気分転換に行ってください。

自粛明けの注意点は!?

緊急事態宣言も当然そのうち明ける事でしょう。
そこでの注意点は、これをご覧になられている方々ならば、何も言う事は無いと思うのですが、やはり今まで通りの事です。

・交通機関や屋内、人のいる場所でのマスク着用
(これからの季節は熱中症に注意)
・換気の悪そうな場所には行かない!
・群れない!!

これに限ると思いますが、しかし凄く気を付けてはいてもどうしても罹患してしまう事もあるかも知れません。
スポーツ選手や芸能界の人たちが罹る事も珍しく無くなって来ました。

ですから周りで罹患者がもし出ても、決して“差別”などしない事です。
直接会ったりは出来ませんが、電話やメッセージアプリでいつも通りのコミュニケーションを続けましょう。
孤独感は精神的苦痛に繋がりますので要注意です。


最後に

最近、新型コロナウイルスを罹患し完治した方のお話をよく聞きます。
お一人は私がよくラジオ放送で聞いているメインパーソナリティーの方。
その方はヨガ講師でもあり、徹底した自己管理で気を付けていらっしゃいましたが罹患してしまいました。
復帰後の放送で「徹底し過ぎてそれが返ってストレスとなり“免疫バランス”を乱したのでは無いか!?」
とお話しておりました。

また、100歳で罹患して回復された方は「時短営業などやっているが、1分でも移る時はうつる。
今を楽しみしっかりと生きる」とお話されていました。

まだ予断を許さない状況ではありますが、ストレスをため過ぎずに、些細な事や当たり前の事が幸せ、と云った事に眼を向けていきたいものです。

ウイルスは“宿主”が居なければ生きては行けません。
しかし宿主にも強力な“免疫システム”と云う味方がいます。
と云う事はウイルスも必死に生き残ろうと変異していきます。

こんな奴らに負ける訳には行きません!
適度に息抜きをしつつも、気を付ける事は引き続き行い、
この難局を皆さんで必ず打ち勝ちましょう!


参考資料:当院コラム
/column/entry/post-58/

プロフィール

東京吉祥寺の自律神経専門の鍼灸院
鍼職人 サトウ コウキ

不眠をはじめ、肩こりや腰痛、背中の痛み、眼精疲労、ダイエット、生理痛・PMS、パニック障害などの自律神経のトラブルは一度お問い合わせください。
当院では施術のみならず、ご自分で出来る簡単なセルフケアや生活習慣の改善などを含め、ご相談にものっております。
皆さまにより良くなって頂けるよう最大限サポートさせて頂きます。

資格・所属団体

厚生労働省認可 国家資格
はり師 第136568号 / きゅう師 第136387号
多摩府中保健所届出済治療院
公益社団法人 全日本鍼灸学会 所属

安眠道鍼療院

所在地 東京都武蔵野市吉祥寺南町2-25-12ピネスプラザ 301号室
※JR中央線総武線、京王井の頭線吉祥寺駅から徒歩約5分
営業時間 10:00~17:00 / 完全予約制 / 土・日祝診療中
休診日 水曜日・木曜日

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