自律神経コラム

コロナ対策における自律神経と免疫の関係について

冬が近づき、寒さや乾燥が身に染みる季節となりました。

今年は風邪やインフルエンザに加えて、
新型コロナウイルスにも注意を払う必要があります。

そこで今回は、コロナ禍における自律神経機能の重要性や、
免疫バランスを維持する対策法についてお話していきます。






【目次】
1.新型コロナウイルスに注意!
2.自律神経と免疫の関係について
3.自律神経のバランスを整えて免疫バランスを維持する方法は?
4.さいごに

1. 新型コロナウイルスに注意!

「新規感染者数が過去最多」といったニュースを毎日のように目にするようになりました。
ただでさえ冬は風邪やインフルエンザなどが流行る季節。今年の冬はいつも以上に感染対策に力を入れなくてはいけなくなりそうですね。

感染対策と並んで大切なのが、みなさんの体の中にある「免疫機能」。
風邪やインフルエンザ、がん細胞など、様々な病気を退治してくれる「免疫機能」ですが、もちろん新型コロナウイルスとも戦ってくれる心強い味方です。

この免疫機能のバランスを良い状態に保つには、どのようにしたら良いのでしょうか。


2. 自律神経と免疫の関係について

みなさんは免疫バランスを整えるというと、まずはバランスの乱れの天敵の冷えを予防したりする為「しょうが湯を飲む」とか「ネギを食べる」とか、そういったことをイメージする方もいるかもしれませんね。
もちろん体に優しい食べ物を摂ることも大切ですが、免疫バランスを良い状態に保つために気をつけたいのが、「自律神経機能のバランス」であったりします。

自律神経というのは、内臓の動きや血流を始めとした全身の働きを司る重要な存在で、病気と闘うための免疫システムにも大きく影響を及ぼします。

この自律神経は「交感神経」と「副交感神経」という2つの神経から成っているのですが、このうち「交感神経」が優位な状態になると、細菌などの大きな異物を処理する「顆粒球」が増加することがわかっています。
一方の「副交感神経」が優位になると、ウイルスやがん細胞といった小さな異物を処理する「リンパ球」が増加します。
これらはどちらが多ければ良いというわけではなく、両者がバランス良く存在することが大切なのです。

しかし、ストレスの多い現代社会では、交感神経が優位になりがちです。
交感神経ばかりが活発になるとリンパ球の割合が減ってしまい、ウイルスに対抗するための強い体づくりができなくなってしまいます。
しかも、この顆粒球は2~3日で死滅していき、と同時に「活性酸素」を排出していくと言われています。
発がん性物質とも言われるこの「活性酸素」ですので身体に負担なのは言うまでもありません。

ということは、自律神経のバランスを良い状態で保つことは非常に重要ということなのです。


3. 自律神経のバランスを整えて免疫バランスを維持する方法は?

自律神経を整えて免疫をしっかり維持させるために、一体どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。

まずひとつは「睡眠」です。
良質な睡眠をとることができれば、自然に自律神経も整ってきます。
ポイントは、できるだけ決まった時間に寝起きするようにして、基本的な生活習慣を続けていきましょう。


「体を温める」ことも重要。
体が温まると副交感神経が優位になり、リンパ球も活性化します。つまり、免疫システムにも良い影響を与えるのです。
特に寒くなる季節ですので、首と名の付く部分「首・手首・足首」は意識して冷やさないように注意しましょう。


そして最後に「鍼灸」。
鍼灸の刺激によって自律神経のバランスを整え、ひいては免疫バランスを整えることが期待されます。
定期的に鍼灸を行うことは、免疫の問題だけにとどまらず、全身の不調に対して未病の段階で予防するなど、健康のメンテナンスにもつながります。
鍼灸は「予防医療」ですので、あまり不調を感じていない方でも、今後の健康を考えて定期的に当院に通っておられる方も多いんですよ!


免疫バランスを整える対策については、こちらのコラムでもご紹介しています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
⇒「コロナ対策と自律神経について」
/column/entry/post-56/



4. さいごに

新型コロナウイルスの脅威はまだまだ収まる気配がありません。
私たちは日頃どのようなことに気をつけなければいけないのか、ここで感染リスクが高まる「5つの場面」を見てみましょう。

① 飲酒を伴う懇親会等
② 大人数や長時間におよぶ飲食
③ マスクなしでの会話
④ 狭い空間での共同生活
⑤ 居場所の切り替わり
※飲食店などの場合、現在は皆様しっかりと感染対策をされていらっしゃるので、一概ではありません。
年末に向けて忘年会などお酒を酌み交わす場面も増える時期ですが、みなさんお酒に飲まれることなく、
今年は羽目を外し過ぎず、気を緩め過ぎず、楽しみましょう。何事も「バランス」が重要ですから!



【参考】
日本自律神経病研究会
http://immunity-club.com/aboutus/index.html
免疫の仕組みと神経系・鍼灸との関わりの可能性
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1981/50/1/50_1_41/_pdf
内閣官房「5つの場面に注意」
https://corona.go.jp/proposal/pdf/5scenes_20201117.pdf
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html#Q&A

プロフィール

東京吉祥寺の自律神経専門の鍼灸院
鍼職人 サトウ コウキ

不眠をはじめ、肩こりや腰痛、背中の痛み、眼精疲労、ダイエット、生理痛・PMS、パニック障害などの自律神経のトラブルは一度お問い合わせください。
当院では施術のみならず、ご自分で出来る簡単なセルフケアや生活習慣の改善などを含め、ご相談にものっております。
皆さまにより良くなって頂けるよう最大限サポートさせて頂きます。

資格・所属団体

厚生労働省認可 国家資格
はり師 第136568号 / きゅう師 第136387号
多摩府中保健所届出済治療院
公益社団法人 全日本鍼灸学会 所属

安眠道鍼療院

所在地 東京都武蔵野市吉祥寺南町2-25-12ピネスプラザ 301号室
※JR中央線総武線、京王井の頭線吉祥寺駅から徒歩約5分
営業時間 10:00~17:00 / 完全予約制 / 土・日祝診療中
休診日 水曜日・木曜日

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